年末年始に関わる大切なお話です。

《年神様とは?》

一年の初めにやってきて、その年の作物が豊かに実るように、また家族みんなが元気で暮らせる約束をしてくれる神様です。

お正月のおせちは年神様への供物であり、門松やしめ飾りは年神様にお越しいただく目印とし、鏡餅は家庭円満を表し、重ねた姿には1年をめでたく重ねるという意味も込めて年神様へお供えします。

これらは年神様を心から歓迎し迎え入れるための大変意味のある日本人が大切にしてきた文化なのです。

《なぜお正月におせちをつくるのか?》

以前はお供物として神前に供えられていました。お正月のお供物を一番豪華にしたのは、この時期に訪れる神様は、その年の善し悪しを決めてしまうほどの特別な力を持つ神様だとされており、丁重にもてなす必要があったからです。

そしてこの神様は、大きな音や火が苦手です。ですから、できるだけ音や火を出すことを慎むために保存のきく料理を作る必要があったのです。

また、お正月は新しい暦が始まる大切な時期であり、年が明けてから初めておこなう行動の一つが、その年一年を反映すると信じられていました。

ですから、新たな暦がはじまるお正月には、「今年の食事が豊かになりますように」との願いも込めて、普段よりも豪華な食事を作ったのです。