アメリカ最新情報 「ターゲット」増収増益。その経営戦略に視点を向ける

ディスカウント・ストア・チェーン第2位のターゲットは、730日で終わった第2四半期の業績を発表した。

売上は既に発表されている通り、前年度に比べて5.1%増加の159億ドル、当期利益は3.7%増加して7400万ドル、既存店売上は3.9%増加した。

 

1株当たりの利益は11.5%増加して$1.03となっている。同期に9カ所の新開店(実増7店舗)と180店舗の改装を終え、第3四半期も、6カ所の新開店と140店舗の改装を予定している。

10月末までには生鮮食品売場を持つ改装店舗が、改装が予定されている1,400-1,500店舗のうち900カ所で終了する。過去2年間かけて開発されてきたオンライン販売の独自のサイトは近々導入される。

レッドカードによる5%の割引は、店舗とオンラインの両方で活用できる為、一層売上に貢献すると期待されている。商品カテゴリー別の動向ではグロサリー、ヘルスケア、ホーム、ビューティーが増加しており、第2四半期では、特にアパレル、ホームとハードラインが好調だった。

特に7月、8月は天候に助けられたため、マークダウンが抑えられ粗利に貢献した。アパレルでは、C9 by Championの 成長が著しく、女性、紳士、子供のアパレルも良かった。

昨年から子供服の売価の値下げを行った結果、顧客にお値打ちが伝わっている。

ホームは、第1四半期 より改善しており、なかでもハウスウェアが好調である。季節商品も好調で、バック・ツー・スクール商品は幸先の良い売上をあげている。

ハードラインでは、 アイパッドを中心としたタブレットが国鳥で、テレビの売り上げも持ち直してきている。顧客の二極化は続いており、富裕層の20%は購買額を増やし、残りの80%は消費を減らしている。

 

この環境下で、Pフレッシュへの改装とレッドカードによる5% の割引は、客数の増加に大きく貢献している。今年後半も、バック・ツー・スクール、バック・ツー・カレッジ、ハロウィーン、ホリデー・シーズンなどの繁忙 期に、お値打ちとエキサイトメントを与えて市場シェアを拡大する予定である。

 

バイヤー達の努力で、インフレーションが顕著になってきている商品でも、売価 を抑えて競争力を維持しながら、同時に粗利も確保している。このインフレーションは第3四半期にはピークに達し、第4四半期には落ち着くと予測される。

ホームの売場では、顧客の声を取り入れ、これまでブランド毎で陳列されていた商品を、9月から商品毎の陳列に換え、サインも替えて選び易くする。アパレルでは、リーバイスのdENiZEN・ジーンズなどの専売商品を増やし差別化する。音楽でも、ビヨンセ・ノウルズなどと専売のアルバム販売契約を結んで成功している。

デザイナーとの協力ブランドが増えており、ターゲットの差別化とお値打ちを助けている。アメリカ知人サイトの情報共有。